
防災製品
社会の安心安全に新技術で貢献
足立織物株式会社は繊維事業を基幹事業に事業を展開してまいりましたが、2011年の東日本大震災発生を機に、創業以来培ってきた繊維事業の技術、ノウハウを社会の安全・安心に生かそうと、「防災製品」を開発するに至りました。繊維と新技術「真空パッキング」を融合させ、非常時に役立つ備蓄製品を取り揃え、昨今も天災が多発する中、多くの自治体様や企業様に導入いただいております。
いざというときのために 大規模災害に備えて
東日本大震では首都圏では515万人を超える多くの帰宅困難者が溢れました。最低気温2.9度という寒さの中、辛く不安な思いをしました。毛布が足りず、人々の手に行き渡らなかったのです。日本列島が「本格的な地震活性化期」に入ったと言われるなかでも、「首都が被災する」という未曽有の大災害は想像できないものです。ですが、災害発生時に長い避難生活や帰宅困難者が確実に発生するということを考えると、「想定外」では決して済まないのが実情です。
そこで足立織物株式会社は、阪神・淡路大震災という都市型大規模災害を経験した兵庫県の企業として、今後の災害に備え、各自が保管出来る毛布が必要だと考えました。独自の真空圧縮技術を応用し、「省スペースで収納可能なA4サイズの毛布」を開発しました。開封するとふわふわで肌触りの良い毛布が、机の引出しや本棚等に保管出来ます。各自で備蓄する事により、いざという時はすぐに使用できます。毛布は寒さをしのぎ、更に緊急用の担架としても使えます。また、目立つオレンジ色の毛布は、救助サインとしても使えます。
公共交通機関がストップすると、東京都が“帰宅させないことを義務化”した「東京都帰宅困難者対策条例」を制定するなど、勤め先から帰宅することは困難になり、会社に宿泊することになります。会社での宿泊に備えて準備すべきものは様々です。食料、飲料水、懐中電灯、携帯電話の充電池などを個別に備蓄しておく必要があります。しかし、毛布などの大物は個人で管理し、備蓄することが極めて困難な物資であることが指摘されてきました。避難者、帰宅困難者にとっても、毛布は夜を過ごすために必要な物資です。しかし、災害発生直後に毛布を買い求めようとしても入手は困難。自治体、企業にとって、事前に備蓄しておくことが必要不可欠なのです。
さらに、毛布は、保温性を確保するなどの特性上、厚手になり、その他の支援物資より保存に場所をとります。通常販売されている毛布はもちろんのこと、災害用にある程度圧縮されたものも販売されていますが、圧縮面がフラットでないため段ボールに入れて倉庫で保管せざるを得ません。また通常の毛布は保管しているうちに汚れやほこりが付きやすく、清潔に保つためにはメンテナンスが必要になります。
そこで、事務所宿泊用毛布のニーズ「保管しやすい」「場所を取らない」「厚みがある」を満たす毛布製品を私たちは開発しました。本棚でも保存できるコンパクトな形状に収めた「非常用圧縮毛布」をはじめ、備蓄用毛布の真空圧縮リパックサービス、防災用タオルと、ラインナップは充実。すでに多くの自治体様、企業様などに導入いただき、好評をいただいております。足立織物株式会社は繊維事業を営んできた歴史のなかで培ったノウハウと、真空圧縮という革新の技術の融合で、社会の安全・安心に貢献していきます。

非常用圧縮毛布は引き出しに入るコンパクトサイズ。
取り出せば、ふかふかでやさしい肌触りの毛布に

リパックすれば省スペースで大量の毛布を備蓄可能に